登山レポート

【石鎚山~瓶ヶ森】登山者の少ないマイナールートをテントとともに縦走する

11月の第二週、東京から飛行機を使って四国の百名山の2座を登りにいってきました!
前日は剣山に登り、四国山塊の山深さを目の当たりにし、この日の石鎚山への期待も高まりっぱなしでした。
天気予報も快晴の予報。
石鎚山の修験の道を登った先に待つ絶景を楽しみに登るものの、石鎚山から日本300名山にも選ばれている瓶ヶ森までのルートはマイナールートであり、石鎚山の修験の道以上の厳しさが待っているのでした。。。
瓶ヶ森は近くのUFOラインという林道からのアクセスが良いので、あまり縦走する人はいないみたいです。。。

今回もカメラ初心者の私がSONYのα6000と標準キットレンズを持って、パシャパシャとの写真を撮ってみましたので、楽しんでいただければ幸いです!

石鎚山から瓶ヶ森への縦走ルートの紹介

今回は石鎚山から瓶ヶ森を1泊2日で縦走することにしました。
ちょっと変わったルートかと思うので、ここでご紹介したいと思います。

石鎚山にはロープウェイからアプローチし、山頂を経由して土小屋に降ります。
そして土小屋から瓶ヶ森方面のルートをたどり、瓶ヶ森に登頂をした後に石鎚山ロープウェイに戻るルートです。


【レポート】石鎚登山ロープウェイから石鎚山を経て土小屋へ

DSC03542
この日は西条市のホテルに泊まり、早朝に出発し石鎚山ロープウェイの駐車場にやってきました。
駐車料金500円なり。おそらく50台くらいは停められるくらいの広さのある駐車場だと思います。

DSC03543
駐車場の目の前にロープウェイの入り口があります。
もう少し奥に進むとロープウェイを使わずに登る登山道もあります。
ここでロープウェイを使わずに自力で上まで上がるか、ロープウェイを使うか。とても迷います。

DSC03545
しかし気が付くと足はまっすぐロープウェイ駅に向かっていました。むしろ迷いは全くありません。
「今日は瓶ヶ森まで行かないといけないしね」と言い聞かせて自分を納得させました。

DSC03550
この日の始発は8:40と聞いていたので、その時間に合わせて来たのですがなぜか上からロープウェイが降りてきました。
それに全然駅に始発を待っている人がいなかったので不自然に思って聞いてみると、
この日は始発前に人がたくさん集まっていたので、8:20に臨時便が出たとのことでした。さすが人気の山。。。

DSC03552
ロープウェイを使って一瞬で800mの標高を上がってきました。瀬戸内海までバッチリ見える、文句のつけようのない快晴です。

DSC03553
ロープウェイ山頂駅の周りは紅葉の終わりかけという感じで、1000m以下くらいが紅葉の見ごろを迎えていました。

DSC03557
ロープウェイの駅から15分ほどで石鎚神社中宮成就杜というところまでやってきました。
ここには石鎚山をご神体として祀った祭壇がありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

DSC03562
こちらがご神体となる石鎚山を祀った祭壇です。窓の向こうにはご神体である石鎚山の山頂が見えます。
けっこうスルーしている人が多かったのですが、ここはぜひ立ち寄ってお参りをしておきたい場所です。

DSC03565
お参りをすませたら、いよいよ石鎚山へと向かう修験道に足を踏み入れます。

DSC03567
神門とかかれたその先には色とりどりの木々が待っています。ここからは神の領域であることを感じる景色です。

DSC03571
さすが修験道だけあっていくつもの鳥居があります。
鳥居の先に見えているのが石鎚山の山頂です。

DSC03578
鳥居を過ぎるとここから階段が始まります。
これがけっこうな階段です。。。石鎚山がこんなに激しい山だとは聞いていなかったぞ。。。

DSC03580
息を切らしながら階段を登ると、修験の道の一つ目の鎖場『試し鎖』が現れました。
微妙に濡れた岩に何度か足をとられることもありましたが、鎖を使って登れば特に危険な感じはありません。

DSC03582
試し鎖は本当に”試し”なので、ルート的には全く登る必要はありません。鎖を登って、また鎖で降りる必要があります。
ですが試しの鎖の上部からの景色はなかなかの景色なので、個人的には登ることをオススメしたいです。

DSC03593
試し鎖を通過すると、だいぶ石鎚山の山体が近づいてきました。

DSC03596
ここからが本当の鎖場の始まりです。まずは『一の鎖』です。
山頂までは三の鎖までありますが、全てにう回路がありますので鎖場に自信のない方は鎖を使わずに登ることができます。

DSC03601
一の鎖を登りきるときれいな公衆トイレがありました。
この建物の左側のハシゴから避難小屋に入ることができ、泊まることもできるみたいです。
中を覗いてみると中にツェルトが張ってありました。

DSC03599
トイレの前には2~3張のスペースですがテント場もありました。
この場所には水場はなかったような気がするので、テントで泊まる方は水の準備が必要かと思います。

DSC03603
公衆トイレを過ぎると二の鎖です。これも試しの鎖、一の鎖と難易度は変わりません。

DSC03606
続けざまに三の鎖が出てきます。この三の鎖がかなりの長さがあるので、一番高度感を感じる場所かと思います。
(写真では長さが伝わりませんが、、、)

DSC03610
三の鎖を登り切って下を見るとこの景色です。
しかしこの三の鎖を終えるとそこに広がるのは、、、

DSC03612
絶景が待っていました。石鎚山の最高点となる天狗岳です。
この石鎚山、山頂の標識は三の鎖を終えた場所にあるのですが、厳密な最高点はその先にある天狗岳です。

DSC03628
せっかくですので天狗岳までやってきました。山頂標識がある場所から天狗岳までのルートは破線になっていて、足元が怖い場所が続きました。
地図のルートでは天狗岳までしかルートがないんですが、さらに奥の場所に人がいるのが見えます。
どうやら天狗岳からさらに奥にある南尖峰というところまで行けるみたいです。

DSC03633
ということで、もう少し足を延ばして南尖峰まで来てみました!
天狗岳と石鎚山の神社のお社が見えます。

DSC03642
ひととおり山頂の周りを楽しんだので、早々に下山を開始します。この日のルートはまだまだ先が長いです。
鎖場を下るのは少し怖かったので、迂回ルートで下山することにしました。

DSC03646
二の鎖の下まで戻ってきましたが、さっきまでの青空が嘘のように雲が広がってしまいました。
ここから登ってきたときとは別のルートで土小屋方面に進みます。
このときの時刻が13時過ぎ、ロープウェイ駅から考えるとコースタイムとほぼ同じ時間がかかっています。
『鎖場に行ったりしているからこんなもんか。これからは寄り道もしないし、コースタイムより早く移動できるかな』なんて考えながら歩き始めます。

DSC03651
土小屋に向かうルートは歩きやすい登山道が続きます。
土小屋にも駐車場はあるので、このルートから石鎚山に登るのもなかなか良さそうです。

DSC03661
土小屋まで降りてきました。二の鎖の下の分岐から土小屋までコースタイムは1時間15分になっていたのですが、1時間30分ほどかかってしまいました。
『普通に歩いたんだけどな。。。』この辺りから地図のコースタイムへの疑念が生まれます。

【レポート】土小屋から瓶ヶ森を目指して

DSC03663
土小屋でトイレ休憩や水分補給をし、土小屋周辺の下山ムードを振り払い、引き続き瓶ヶ森方面を目指します。

DSC03664
完全にガスが出てしまいました。
しかしこの土小屋から瓶ヶ森方面のルート、ほとんど人が歩いている感じがしません。
全然ルートがわからない!さらにガス。完全に怖いです。

DSC03668
しばらくして車道に出るも、車道もこんな感じです。
しかもこの時点で15時20分。土小屋から50分ということは、、、完全にコースタイムと同じ時間がかかってる!!
アルプスなどのコースでは遅くてもコースタイムの0.8倍では歩けていたため、それを基準にコースを考えていました。
しかしここで確信しました。
山と高原地図の石鎚山のコースタイム厳しい説
この説が正しいとすると、この日の目的地としていた瓶ヶ森避難小屋のテント場に到着するのは18時ころになってしまいます。
頭の中でこの計算が終わっとき、自分の心が折れる音が聞こえた気がしました。

DSC03670
少なくともテント場があるところまでは進もうと心を奮い立たせて歩みを進めます。
おそらく見えているのが瓶ヶ森と思われますが、あまり元気が出ません。。。

DSC03672
ということで瓶ヶ森避難小屋までたどり着くことは早々に諦め、手前のしらさ避難小屋に宿泊することにしました。
そもそも今回はテントを持ってきているのですが、このしらさ避難小屋があまりにきれいだったので、『こんなきれいなのにテントに泊まるのはもったいない!』ということで避難小屋泊を選択しました。

DSC03671
中もこんな感じできれいです。
ただ地図上には近くに水場があるはずなんですが、水場がいくら探してもみつからず、この日は水不足ギリギリのところで晩御飯分だけは水があったので助かりました。
全般的に山と高原地図の石鎚山は信用なりません!
晩御飯を食べたら早々に就寝して、次の日は朝日が見られる時間に小屋を出発します!

はい。いきなりですがこの写真は瓶ヶ森避難小屋です。
なぜいきなり瓶ヶ森避難小屋になったかと言いますと、
・日の出前にしらさ避難小屋を出発
・出発からすぐに完全に笹漕ぎの登山道
・さらに雨が降る
ということで、一切写真を撮らず、雨を避けるために瓶ヶ森避難小屋に避難してきたのです。

その後1時間近く雨があがるのを待ったのですが、一向に雨がやまなかったため、大変残念ながら瓶ヶ森の登頂を諦めて下山することにしました。

天気が悪かったのですが、せっかくなので瓶ヶ森の名前の由来となったカメを見に来ました。

天気が悪いせいか、まぁカメっていう感じです。
晴れてたらもっときれいだったんだろうな~。

カメから石鎚山ロープウェイにむけて下山を始めるのですが、このルートが破線ルートでもないのにとんでもないルートです!

写真だとわかりづらいのですが、かなりの急こう配をほっそいロープを頼りに降りていく必要があります。
下もザレた道になっていて、はっきり言ってかなり危ないです。
ほぼ人も通らないルートみたいなので、ここで足を滑らせて落ちたりしたら絶対に見つかることはないと思います。。。

しかしこのルート、紅葉はなかなかのものです。

この橋も雨と落ち葉ですっごいスリップしそうな感じ出てます。
でも橋はちゃんと整備されている感じだったので、それなりに登山者もいるルートなのかもしれません。

なんとか無事に下山することができました。途中サルの集団に囲まれて威嚇されたりして、それはもう半泣きになりながら下山してきました。

しかし下に降りてくると、そこにはまさに見ごろの紅葉が待っていました
カラフルに色づいたすてきな景色です。

無事に1泊2日の行程を終えて、駐車場まで戻ってきました。
は~つかれた~。

石鎚山~瓶ヶ森のまとめ

やはり石鎚山は百名山に選ばれるだけあり、鎖場からの絶景が待っている予想を全く裏切らない素晴らしい山でした。
しかし問題は石鎚山から瓶ヶ森のルートです笑
特にしらさ峠~瓶ヶ森までのルートは笹が茂り、かなりルートが見つけづらくなっていました。
また、カメ壺から名古瀬登山口へのルートはかなり危険なルートでした。
かなりの急こう配のザレ場なので、落石にも注意する必要があります。個人的には名古瀬登山口からのルートはあまりオススメできなかったです。

今回は瓶ヶ森の山頂には立てなかったので、いつかまたリベンジしたいなー。

こちらの記事もオススメ